願わくばこの功徳を以って。

金曜日は、吉祥寺BLACK &BLUEへ、スランキーサイドのワンマンライブへ。
高円寺から吉祥寺まで歩いたのは初めてかもしれない。
あたりが暗くなり始め、途中、道がわからなくなってしまった。
行き止まりなのか、遠回りしなければ通過できそうにない。
引き返そうかと思っていると、前を歩いていく人が閉じられた大きな門の横にすっと吸い込まれていった。
目を凝らして見てみると、勝手口のような小さな扉がひらいていた。
いいのかな、と思いながら後を追うように進んでみる。
真言宗のお寺のようで、思ったよりも、すごく広い。
入ってすぐ右手に、かなりの量のお地蔵様がずらりと並んでいて、ギョッとした。
失礼に当たると漠然と思い、あわててイヤホンを外す。
ライトに照らされ浮かび上がるように鎮座するその様に、なんともいえない、畏怖に似た感覚を覚えた。
両手を合わせ、般若心経の一節をちいさく唱える。
暗くて境内の全貌はわからなかったけれど、厳かで澄んだ空気に満ちていた。
迂回していたらこの景色には出会えなかったこと。
前の人の行く先がこの視界に入っていなければ、辿り着けなかったこと。
この世の大原則のご縁を改めて実感しつつ、吉祥寺へと向かう。
【ベースのトトキさんこと、とんとん。18年以上観ているが、出会った当時から体型キャラ含め一切変わらない。時空が止まっているのだろうか。いつも膝かっくんをしてくる。】


第一部の最後の方に到着。
フロアには知っている顔がたくさんで、じゅんちゃん!と声をかけて戴き、帰ってきた感がうれしい。
ナベジさんソロも大好きだが、出会った頃から聴いている爆音のエレキもやっぱり最高なんである。
アンコールでは旧曲『四次元』『オレのアレ』も聴けてほくほく。
BLACK&BLUEのフロアで打ち上がり、途中、明日が誕生日という店長のカトキングさんが登場し、0時をまわったところでみんなで乾杯。
この間ナベジさんから
「痩せたら高畑充希。」
と言われて以来、こなくそ〜!!と減量をがんばってきた。
どうです!?すこし痩せたんですよ!!と言うと、食事制限も大事だが筋トレをするべき、と新たなミッションを与えられる。
BLACK&BLUEの床に這いつくばり、プランクを享受され、ちまさんに
「なにしてんの。」
とつっこまれる。
いくつになっても、スランキーのライブがおれのリビングで、帰る場所。

終電などとっくになくなっていたので、機材車に乗って帰る?と聞かれるも、歩いてかえるもん!痩せて高畑充希だもん!!と意地を張る。
みんなとバイバイしたのち、寒さと空腹に秒でギブアップし、吉祥寺駅前の日高屋へ。
心折れるの、はやくないか。
高畑充希の志しは、何処へ。
中華そばをおいしいおいしい呟き乍ら召し、すこしうたた寝し掛けるも、いかん、とお勘定して徒歩帰宅。
翌日鈴木さんに話したら、
「(カロリー的に)プラマイプラスじゃん。」
と冷めたコメントをされた。
私はただ、全力でいまを生きているのだ。
それでいいのだ。
おもしろいから。
そんなわけで、土曜日は三軒茶屋ヘブンスドアで極楽ドルチェとヘブンスの共同企画。
すんごいたのしかった。
極楽ドルチェの愛と人徳が200%満ちた空間で、正しく、極めて楽しい一夜でした。
お客様もすごくいい方ばかりで、鈴木さんのMCがめちゃくちゃ盛り上がって、
「フードのおでんが食べたすぎて、ハラショーの顔ががんもどきに見える。」
というおでんネタが流行り、バズった!と喜んでいた当人だった。
ところで鈴木さんが極楽ドルチェのことを極ドルと略しているけれど、そんな略し方している人、他に見たことない。
突っ込んでほしいのかなと思いながらスルーし続けている。
なにはともあれ、たのしいよるでした。


最近、唄うときの演奏がゆっくり聴こえる。
バンドのとき感じて、鈴木さんなんか落ち着いた演奏ですねと言ったが、カラオケに行ったときも同じ感覚がして、おどろいた。
私の耳の方だったのか。
ゆっくり、というか、今まで捉えていたよりも質量が増したというか、解像度が上がったというか。
「プロ野球選手は、ボールが止まって見えるっていうもんね。」
とじんさんに言われて、たしかにそれに近いと思った。
世界線が、またひとつ変異したのか。
側から見れば異常者の戯言と百も承知なのだが、実際、体現すると、嘘ではないのは確かで。
事実はどうだってよくて、私はいつだって、瞳を閉じて真実にふれていたい。
願わくばこの功徳をもって、あまねく一切に及ぼし。
一歩ずつ、確かに、諦めをもって、明らかに。

じゅんじゅんホームページ

じゅんじゅんオフィシャルホームページ

0コメント

  • 1000 / 1000